B2B – Amadeus(アマデウス)

 今回はB2B(企業間取引)の世界では大御所として扱われていながら、一般世界では全く知名度のない「Amadeus(アマデウス)」という企業の話です。


Amadeus

 作曲家として有名なモーツアルトの本名「アマデウス」を名称とするこのスペインの企業は、世界中50%以上の航空会社の国際線航空券予約を行う Amadeus Selling Platform Connect(アマデウス セリング プラットフォーム コネクト)を運用している企業です。ヨーロッパの企業なのでまずはヨーロッパ系の航空会社の予約からシェアを伸ばしていましたが、この数年で日本の航空会社であるJALおよびANAとの連携を急速に進めています。

 以前は各航空会社がシステム会社を持って、自社開発の発券システムを構築し運用していました。しかしながら、Star Alliance, OneWorld, SkyTeamといった複数の航空会社によるグループ化によってコードシェアが行われるようになり、また単一の経路で複数の航空会社をまたぐ乗り継ぎ等の利便性から、航空会社間の予約システムの連携が必須になりました。この場合、独立した各航空会社の予約システムがデータ連携するより、単一のシステムに集約した方がインテグリティーが保てるしコストも抑えられることに目をつけたのがこのアマデウスです。

 なお、このアマデウスの航空券予約システムは航空会社だけではなく旅行会社も使うことができ、毎月数万円から数百万円(プランにより値段が異なる)で利用することができ、多くの旅行代理店が使用しています。使い方はブラウザでウェブサイトにアクセスする形式で、何らかのシステムを導入する必要はありません。同時にAPIでのアクセスも公開しており、APIを使って航空券の予約を行うことができます(このAPI利用可能プランが高くて毎月数百万円)。

 ちなみに、PayPalを使ってAPIで決済を行うことができます。


世界には我々が知らないだけでインフラとして稼働しているサービスが多くあります。このようなバックエンドの世界を知ることは非常に興味深いです。

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