12. 主契約と契約

cXML では、主契約ドキュメントの送信がサポートされています。主契約ドキュメントは、取引先間での契約を表します。ContractRequest および ContractStatusUpdateRequest ドキュメントの送信もサポートされています。このドキュメントはは、バイヤーから外部バイヤーシステムに送信される契約を表します。

12.1 主契約の概要
12.2 MasterAgreementRequest

12.2.1 MasterAgreementRequestHeader
12.2.2 AgreementItemOut

12.3 ContractRequest

12.3.1 ContractRequestHeader
12.3.1.1 FollowUpDocument
12.3.1.2 SupplierProductionFacilityRelations
12.3.1.2.1 ProductionFacilityAssociation
12.3.1.2.1.1 ProductionFacility
12.3.1.2.1.1.1 ProductionFacilityRole
12.3.2 ContractItemIn

12.4 ContractStatusUpdateRequest

12.4.1 Status
12.4.2 ContractStatus
12.4.3 Extrinsic

12.1 主契約の概要

バイヤーとサプライヤは、主契約によって製品とサービスに関する取り決めを行います。主契約は、予算やサプライヤの取り決めを管理する一般的な仕組みを表し、これにより、バイヤーは今後の購買活動の基本となる、より有利な割引条件を交渉でき、またサプライヤはより正確に需要を予測できます。主契約トランザクションを使用することで、購買アプリケーションでは、主契約に関するサプライヤとの交渉および作成と、その主契約からリリースオーダーの作成が容易になります。これらの契約書 (Agreement ドキュメント) はネットワークハブを経由して、購買アプリケーションからサプライヤに送信されます。契約に基づいてオーダーを履行することを、リリースと呼びます。

12.2 MasterAgreementRequest

MasterAgreementRequest ドキュメントでは、バイヤー企業が作成した主契約が定義されます。開始日と終了日を指定し、さらに合意した最低金額と最高金額を指定します。また、個別の品目に対する最高金額と最低金額、および最高数量と最低数量も一覧表示されます。MasterAgreementRequest ドキュメントの例を次に示します。

12.2.1 MasterAgreementRequestHeader

MasterAgreementRequestHeader には、その主契約に含まれる品目すべてに共通する主契約に関する情報が含まれますMasterAgreementHeader には次の属性があります。

属性説明
agreementID
(必須)
この申請の購買システム契約 ID です。
agreementDate
(必須)
契約申請書の作成日時。これは、契約の発行日や有効期限とは異なります。
type契約で金額と数量のどちらが参照されるかを指定します。
effectiveDate
(必須)
オーダーまたはリリースに対して、その契約が有効になる日付を指定します。
expirationDate
(必須)
その契約が無効になる日付を指定します。
parentAgreementPayloadIDこの契約の派生元である親ドキュメントのペイロード ID です。
operation契約申請のタイプを指定します。”new”、”update”、”delete” のいずれかを指定できます。通常は “new” に設定されています。”delete” 操作は、既存の契約をキャンセルするときに使用します。delete タイプの申請は、元の申請の完全な複製にしてください。

MasterAgreementHeader には、次の子要素を任意で含めることができます。

要素説明
MaxAmount主契約に含まれるすべての明細の最高金額です。
MinAmount主契約に含まれるすべての明細の確定金額です。
MaxReleaseAmountこの主契約のリリースごとの契約最高金額です。
MinReleaseAmountこの主契約のリリースごとの契約最低金額です。
Contact追加の住所または所在地情報が提供されます。
Comments主契約全体の状況に関する追加情報が含まれます。
Extrinsicアプリケーションで使用される主契約に関する追加データを挿入するために使用できます。

12.2.2 AgreementItemOut

AgreementItemOut 要素では、主契約の一部である特定の明細の必要条件が指定されます。AgreementItemOut には次の任意設定の属性があります。

属性説明
maxQuantityこの特定の明細の最高数量が指定されます。
minQuantityこの特定の明細の最低数量が指定されます。
maxReleaseQuantityこの特定の明細のリリースごとに最高数量が指定されます。
minReleaseQuantityこの特定の明細のリリースごとに最低数量が指定されます。

AgreementItemOut には、次の子要素を任意で含めることができます。

要素説明
MaxAmountこの特定の明細の最高金額が含まれます。
MinAmountこの特定の明細の最低金額が含まれます。
MaxReleaseAmountリリースごとに明細レベルの最高金額が指定されます。
MinReleaseAmountリリースごとに明細レベルの最低金額が指定されます。
ItemOut
(必須)
主契約に含まれる品目。
ItemOut の lineNumber 属性では、購買アプリケーションの主契約に対応する lineNumber が指定されます。ItemOut の quantity 属性は “one” に設定すると、主契約の実装の処理段階で無視されます。

12.3 ContractRequest

ContractRequest 要素は、バイヤーから外部バイヤーシステムに送信される契約を表します。
以下に ContractRequest の例を示します。

12.3.1 ContractRequestHeader

ContractRequestHeader は、ContractRequest のヘッダー要素です。この要素には、次の属性があります。

属性説明
contractID
(必須)
この申請のソースバイヤーシステムの契約 ID です。
type契約が値ベースであるか数量ベースであるかを識別します。使用可能な値は “value”または “quantity” です。
createDate契約が作成または公開された日時です。
agreementDate契約が作成された日時です。これは契約の発効日および有効期限とは異なります。
effectiveDate
(必須)
契約のオーダーまたはリリースが可能となる日付です。
expirationDate契約が使用できなくなる日付です。
xml:lang
(必須)
ContractRequest の内容が書き込まれる言語またはロケール。
operationContractRequest の操作モード。使用可能な値は次のとおりです。
● new – 新しい契約取引を識別します。
● update – 既存の取引の更新を識別します。DocumentInfo 要素は、外部システムの契約を示すために使用できます。
● delete – 既存の契約をキャンセルします。削除要求は、元の要求の完全な複製にしてください。

ContractRequestHeader には以下の要素が含まれます。

要素説明
LegalEntity
(必須)
外部システム内の法人です。IdReference 要素が含まれます。
OrganizationID
(必須)
組織 ID の認証情報を提供します。
OrganizationalUnit外部システム内の発注ユニットまたは発注グループを識別します。IdReference 要素が含まれます。
PaymentTerm請求書またはオーダーの支払条件が定義されます。支払条件には、支払期間 (割引なし) または割引適用期間 (割引あり) を指定できます。
QuoteRequestReference外部システムで作成された見積依頼を参照します。
MaxAmount契約の最高金額。
MinAmount契約の最低金額。
MaxReleaseAmount契約のリリースごとの契約最高数量。
MinReleaseAmount契約のリリースごとの契約最低数量。
Contact申請会社の追加の住所または所在地情報を提供します。
Comments契約申請に関する追加コメント。
DocumentInfo外部システムで管理される契約 ID です。操作が “update” の場合に含められます。
ParentContractInfo現在の契約が階層に含まれる場合の、外部システムの親契約 ID です。
FollowUpDocumentこれには、ContractRequest でのフォローアップ方法に関する情報が含まれます。「FollowUpDocument [278 ページ]」を参照してください。
TermsOfDelivery国際商工会議所によって定義された任意の出荷条件 (インコタームズ)。
SupplierProductionFacilityRelationsサプライヤの生産設備とその生産設備の役割間に存在する関係を定義します。「SupplierProductionFacilityRelations [279 ページ]」を参照してください。
Extrinsic契約申請ヘッダーに関する追加情報。
12.3.1.1 FollowUpDocument

QuoteMessage または ContractRequest でのフォローアップ方法に関する情報が含まれます。type および category 属性の設定は自由ですが、バックエンドシステムが理解できるように、広く知られた文字列を使用する必要があります。たとえば、type を “Contract” に、category を “WK” または “value” に設定することができます。これにより、次の手順が WK Contract の作成であるというヒントがバックエンドシステムに与えられます。
FollowUpDocument には次の属性があります。

属性説明
typeドキュメントの種類を示します。使用可能な値は Contract、Scheduling Agreement、またはすべてのカスタムドキュメントの種類です。
categoryドキュメントのカテゴリを示します。
購買契約の場合: value または quantity を入力します。
分納契約の場合: LP または LPA を入力します。
カスタムドキュメントの種類の場合: 任意の設定された値を入力します。

FollowUpDocument の例を次に示します。

12.3.1.2 SupplierProductionFacilityRelations

サプライヤの生産設備とその生産設備の役割間に存在する関係が定義されます。
SupplierProductionFacilityRelations には以下の要素が含まれます。

要素説明
ProductionFacilityAssociation
(必須)
生産設備と生産設備の役割間の関係が定義されます。「ProductionFacilityAssociation [280 ページ]」を参照してください。

次の例は、SupplierProductionFacilityRelations 要素を示しています。

12.3.1.2.1 ProductionFacilityAssociation

生産設備と生産設備の役割間の関係が定義されます。
ProductionFacilityAssociation には次の属性があります。

属性説明
operation実行される操作です。使用可能な値は次のとおりです。
● new (初期値) – 外部システムに送信された新しい生産設備の関連付けを表します。
● update- 既存の生産設備の関連付けへの更新を表します。
● delete – この生産設備の関連付けを外部システムで削除する指示を表します。
operation 属性によって、ProductionFacility、ProductionFacilityRole、OrganizationalUnit、または ShipTo などのオブジェクトは作成または削除されません。この属性は、既存の生産設備と生産設備の役割間の関係を定義するためにのみ使用されます。

ProductionFacilityAssociation には以下の要素が含まれます。

要素説明
ProductionFacility
(必須)
生産設備と生産設備の役割間の関係が定義されます。「ProductionFacility [281 ページ]」を参照してください。
OrganizationalUnit
(必須)
バイヤーの購買組織。ShipTo バイヤーのプラントに関するオプションの出荷先情報。
12.3.1.2.1.1 ProductionFacility

特定の製造プロセスで使用されるサプライヤ単位を定義します。
ProductionFacility には次の属性があります。

属性説明
name
(必須)
生産設備の名前です。

ProductionFacility には以下の要素が含まれます。

要素説明
IdReference
(必須)
ID 参照を定義します。ID/ドメインのペアにより、生産設備が識別されます。
ProductionFacilityRole
(必須)
サプライヤの生産設備が使用される製造プロセスのステージが定義されます。「ProductionFacilityRole [281 ページ]」を参照してください。
12.3.1.2.1.1.1 ProductionFacilityRole

サプライヤ生産設備が使用される製造プロセスのステージが定義されます。たとえば、アパレル製造プロセスには、裁断、縫製、プレスと折りたたみ、仕上げ、装飾、染色、および洗濯のために、独立した生産設備の役割がある場合があります。
ProductionFacilityRole には次の属性があります。

属性説明
name
(必須)
生産設備の役割の名前です。

ProductionFacilityRole には以下の要素が含まれます。

要素説明
IdReference
(必須)
ID 参照を定義します。ID/ドメインのペアにより、生産設備の役割が識別されます。

12.3.2 ContractItemIn

ContractItemIn は、外部システムに送信される契約品目を表します。この要素には、次の属性があります。

属性説明
operation実行される操作です。使用可能な値は次のとおりです。
● new – 外部システムに送信される新しい契約品目です。
● update – 既存の契約品目への更新です。
● delete – 外部システムでこの契約品目を削除する手順です。
itemType品目の種類を指定します。使用可能な値は次のとおりです。
● composite – 品目グループを識別します。
● item – 独立した明細を識別します。
● lean – 明細で予定されている子品目がないことを示します。
serviceLineTypeサービス明細の種類を表します。使用可能な値は次のとおりです。
● standard
● blanket
● contingency
● openquantity
● information

ContractItemIn には以下の要素が含まれます。

要素説明
MaxAmount品目の最高金額。
MinAmount品目の最低金額。
MaxReleaseAmountリリース (オーダー) ごとの品目の契約最高数量。
MinReleaseAmountリリース (オーダー) ごとの品目の契約最低数量。
MaxQuantity品目の最高数量。
MinQuantity品目の最低数量。
MaxReleaseQuantityリリース (オーダー) ごとの品目の契約最高数量。
MinReleaseQuantityリリース (オーダー) ごとの品目の契約最低数量。
TermsOfDelivery国際商工会議所によって定義された任意の出荷条件 (インコタームズ)。
ItemIn
(必須)
ソースバイヤーシステムからの品目。
ReferenceDocumentInfoこの品目の任意の参照ドキュメント情報。たとえば、外部システムの購入申請または見積依頼書 (RFQ) です。「ReferenceDocumentInfo [132 ページ]」を参照してください。
Alternativeサービス仕様明細の代替オプションを表します。代替が指定されている場合は、そのオプションは 1 つの基本明細と 1 つ以上の代替明細で構成されています。

次の例は、ContractItemIn 要素を示しています。

注記
価格設定条件を使用して、さまざまなコスト項目の値 (Price、Discount、Surcharge など) を有効期間および基準次元に従って提供することができます。「価格設定条件の指定 [208 ページ]」を参照してください。

12.4 ContractStatusUpdateRequest

ContractStatusUpdateRequest には、契約状況の更新 (契約が正常に作成または更新されたかどうかなど) が含まれます。

以下に ContractStatusUpdateRequest の例を示します。

12.4.1 Status

回答またはメッセージの状況。この要素には、次の属性があります。

属性説明
code
(必須)
HTTP または cXML 固有のステータスコード。
text
(必須)
ステータスコードのテキストバージョン。
xml:langContractStatusUpdateRequest の内容が書き込まれる言語または地域情報。

12.4.2 ContractStatus

ContractStatus には、契約の品目レベル状況更新が含まれます。この要素には、次の属性があります。

属性説明
type
(必須)
契約状況の種類 (“created” など)。

ContractStatus には以下の要素が含まれます。

要素説明
ContractIDInfo
(必須)
ソースバイヤーシステムで作成/更新された契約 ID 情報。
ContractItemStatus契約状況更新要求の品目を表します。
Comments品目の任意のコメントまたは説明を提供するための任意のフィールド。

12.4.3 Extrinsic

契約状況に関する任意設定の追加情報です。