ウェブはどんなサイトでできているか(WordPress)

 皆さんこんにちは。香港の小さなIT会社「Electric Blue Industries Ltd.」で国境を越えて地道な活動をしている日本人の「まっつ」です。久しぶりの投稿です。2017年は皆さんにとってどんな1年でしたか?2018年の活躍に向けて1年を総括し計画を立てている頃かもしれませんね。自称愛妻家の私の1年は奥さんに迷惑ばかりかけ、お世話になった反省が多い1年でした。2018年は名誉挽回です。

 さて、弊社は国境を越えて活動をしており、営業・マーケティング活動もネット上のみで行なっているため、ネットにどのようなウェブサイトがあるのかを常に世界中のサイトをクローラーで巡回調査しテラバイトサイズのデータを使って分析をしています。今回は2017年の総括と2018年の計画策定の観点から、ネットに公開されたデータと弊社独自のデータを交えて、推定値を含め我々が暮らすインターネットがどのようなサイトで構成されているかを備忘録も兼ねてざっくりと俯瞰して見ます。なお、数字の導き出し方については下記に参考文献として挙げるCapital Pさんの記事がわかりやすいのでご参照ください。

参考文献

1. 世界には13億の登録済ドメインがある

 今年の流行語大賞にノミネートされた「35億」までは届かないものの、世界には13億のドメインが登録されているそうです。

参考文献:Internet Live Stats – Total number of Websites

2. 実際にアクセス可(=DNS Resolve可)なのはその25%の3億

 サーバーを立てる際に多くの人は独自にドメインネーム(hogehoge.com)を取得し、それをドメインネームサービスにIPアドレスと共に登録(AレコードやCNAMEレコード)してウェブサイトにアクセスできるようにします。しかし、申請取得された3億のドメインのうち75%はドメインネームサービスにおいてウェブサイトのIPアドレスに紐ついていないと言うことだそうです。

参考文献:Netcraft – How many active sites are there?

2.1. CMSを使っていないサイトはその3億の50%の1億5000万

上記の3億サイトのうち、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使って運用されていないものは半数の1億5000万に登る、とのことですが、実際には大企業になればなるほど自社開発のCMSを使っていたりして外部からはCMSを使っているか判別できないとう場合もこの50%には含まれているでしょうが、大企業のサイトの数はその他と比べて相対的に微弱と思われます。

参考文献:W3Techs – Usage of content management systems for websites

2.2. CMSとしてWordPressを使っているのがその3億の30%の9,000万

CMSにも様々な形態があり、WordPressに代表されるオールラウンドなコンテンツ管理をするものであったり、ネット販売を主な目的にしたものや、掲示板機能を目的としたものなど多種多様あります。その多種多様なCMSの市場シェアの60%をWordPressが占めるとのことです。CMSを使っているサイトがアクセス可能な3億件の50%とのことなので、アクセス可能なサイト全体の30%である9000万件(= 3億 x 50% x 60% )がWordPressで運用されていることになります。その他のCMSのシェアはJoomla(6.6%)、ホワイトハウスのHPにも使われているのDrupal(4.6%)、コマース向けのMagento(2.3%)が続きますが、WordPressのシェアが圧倒的です。

参考文献:W3Techs – Usage of content management systems for websites

3. WordPressサイトの53.4%弱が英語で、6.0%が日本語

  • 英語 53.4%(アメリカ 49.1%、イギリス 3.3%、オーストラリア 0.6%、カナダ 0.4%)
  • 日本語 6.0%
  • ドイツ語 5.4%
  • 言語不明 4.9%
  • スペイン語 4.8%

参考文献:WordPress – Statistics

というのが参考文献にて言及される要点です。

 弊社でクロールして収集・分析しているデータは、毎月集められるテラバイト級のクロールデータからWordPressを使っているサイトに着目して行なっていて、上記の数字の後半につきほぼ似た知見を得ています(WordPressの言語順位は弊社データだとドイツ語の方が多い)。弊社では実際にひとつひとつのサイトにアクセスしてHTTPレスポンスを解析し、サイトとしては存在するがWordPressをインストールしただけの「開店休業」状態だったり、異常なレスポンスを返したりするサイトは除外しているため、もう少し踏み込んだ考察を得ています。弊社はイーコマース関連の業務をしてるため、WordPressサイトの言語ごとのイーコマース実施状況を調べたところ、

4. イーコマースをしているWordPressサイトは9,000万の4.5%の400万ほど

 全てのアクセス可能なウェブサイト3億のうち上記の9,000万(30%)を占めるWordPressについて、弊社の分析ではその4.5%がイーコマースを実施していると考察(サンプリングによる推計です)しています。その場合、さらにざっくり計算では世界中全サイトでは大小1,300万ほどのイーコマースサイトが存在するのでは?と推測することができます。

5. 日本はイーコマース後進国?ガラパゴス?

 WordPressサイト全体の5%がイーコマース実施と述べましたが、英語(4.6%)、ドイツ語(4.3%)、フランス語(5.3%)、スペイン語(5.9%)であるのに比べ、WordPressでイーコマースをしている日本語サイトは0.5%ほどと他言語の10分の1しか無いと考察しています。この低さの背景にはWordPressではなく日本メインで多用されている「EC Cube」が台頭していることも一つの要因ですが、日本人は自分が管理するサイトで自前でイーコマースする意識が高く無くて、ASP形式のマーケットプレース(アマゾンか楽天がデフォルトか?)にてコマースする傾向が強いことも要因であると考察しています。なお、逆にこのイーコマース率が高いのがオランダ語サイトで7.7%です。


ということで、みなさん今年も大変お世話になりました。来年2018年もどうぞ宜しくお願いいたします。